普通の町並みのようで決して現代のそれではない。ここはほとんどの建物が元あった場所から移設されて復元された施設です。

入場料1000円。県民割引や団体だともう少し安かった。立ち位置としては博物館のようですが我々の知っている屋内に展示物が並ぶ博物館とはまるで異なります。

あらゆる建物や展示物は屋根の下ではなく空の下。この北の地が開墾された時代の風景が表されているのです。

こうしてその村のような場所に立っているとそういう時代を反映したテーマパークのようにも思えてきます。

テーマパークとはっきり異なるのは全ての建物はハリボテなどではなく、実際に入って見学することができます。

ガラスの中に歴史的価値がある物品を展示するのではなく、当時の空間を見せられているという感覚です。部屋の壁や床や調度品を見ているととても現代に存続している場所のようには思えません。

なによりこれらの建物と家具小物類を、風雨にされされ、入場者がその床を歩き、展示物に触れられてしまえる距離に置いてあるにも拘らず、管理できているのも不思議です。多少修繕や補完してある部分はあれど、過ごしたことも無いあの時代からそっくりそのまま持ってきてしまった佇まいなのです。

それらの中にある意匠など全てを見ようと思ったら1日あってやっとという程度です。それほどまでにこの施設は広く、中が凝っています。

そして余りに人口密度が低いのです。
決して歩いている人やスタッフといった人が居ないわけではないのですが、あまりに敷地が広すぎて、それこそかつての開墾の村の中を歩いている気分になるのです。

あの配管工や魔法使いのいる有名なテーマパークもこれくらいの人の多さで、規模で、整備されていればもっと楽しめたのだろうに。ああいったテーマパークは膾炙されているが故にその「テーマ」を楽しめないでいる気がしてなりません。あそこを歩いて魔術学校の生徒であるとか、キノコ王国の住民であるような視点が得られるかというとそうでもありません。人混みの中で提示されたテーマも何もないのです。

ここは決してテーマパークではないのですが目の前に広がる開拓の地であるテーマに純粋に浸ることができる点においてテーマパークを凌駕しています。題材となっている物事に対峙し体感できる博物館の神髄を体現しているともいえます。

訪れた日は晴天で、歩き回っていると少し汗ばむような陽気。敷地内が広いので尚更歩かねばならない。それでも周りを見てみると数十年前の北の地の開拓時代を闊歩している気分。
近くに寄る機会がありましたら、このテーマパークのような博物館に是非足を運んでみてください。目の前に広がる「題材」に考えさせられるはずです。



















































































































