2021-01-01から1年間の記事一覧

故きを温ねて新世界を知る。

いつものように知らない街を散歩していた時のことです。なんともそそる看板を掲げている飲み屋通りを見つけました。 モダンなデザインの割には奥へ進む道はなんだか怪しげな感じ。誘われたら断らないのが私の信条であります。 繁茂する植物、そういうアート…

無人にて放れば廃る清水哉。

ここは山奥のお寺。国道に案内標識はあれど離島ゆえのアクセスの悪さからか観光客などあまり見当たりません。静謐なる苔むした階段を上っていきます。 大迫力の杉の参道。長野の戸隠神社にどこか似ています。見上げれば齢100が精々の人間がいかにちっぽけか…

寂れたアーケード街を征く。

東京のはずれ。駅を降りた先で偶然よさげな商店街を見つけてふらついていた時のお話です。 入口とその長さだけは立派なアーケード街。ひとたび中に入ればよそ者の自分にさえわかる寂れっぷりです。 時代の流れによるものでしょうか、それとも昨今の感染症の…

黄色い花の咲く廃村。

夏真っ盛り。県道から一本入った道のそのまたさらに奥。清流の流れる土地に小さな廃村がありました。黄色い雑草らしきがあちこちに咲いています。 集落の入り口に入るとまず元は赤かったであろう建物がお出迎え。その色からして郵便局か消防施設だったのでし…

鵜の目鷹の目、山路の目。

某県、椿野市。山の中のうねうね道を進んでいると妙に視線を感じます。その正体は山から除く巨大な目玉でありました。 知らない人が見たら誰かの悪戯か、何かの見間違いか、もしかしたらデイダラボッチなどの妖怪に見えるかも。山道の木々の間からちらちらと…

時代の波は呑んべぇのレムリアに寄せて。

東京某区。下町の情緒あふれる駅前にて何とも雰囲気の良さげな路地が広がっています。ふらりと立ち寄ればそこは昭和の世界。 頼りなさげな木材に支えられて古臭い看板が堂々と掲げられています。 外の通りや他の店とは一線を画すような重厚な扉が並んでいま…

濡れた夕暮れ温泉街道を征く。

某県の山中にある温泉地。雨に濡れた寂し気な空気に誘われ、ふらりと立ち寄ったのでした。 放棄された温泉施設や、明らかに手の入っていない空き家がズラリ。集落入口付近の建物からしてあまり活気のある場所ではなさそう。あたりにしめやかな雰囲気が漂いま…

注ぎ枝垂れる筆しらべ。

二輪車で田舎の道を走っていると思わぬ風景に車体を止めることがたまたまあります。この風景もそういった出来事の一つ。 味気なく常に深緑を包含する植林を背景に見事に咲き誇る枝垂桜。遠くから見るとポッと雨水を垂らしたように華やいでいるのが見えてつい…

ゆるり散策廃キャンプ△。

昨今のコンテンツにより一人で、ゆるりと楽しむキャンプが流行りを見せる中、人知れず廃れていくキャンプ場もあります。 川沿いにバンガローが並び、いかにもキャンプ場、といった風の建物のの並びは昔の話。このキャンプ場に存在したほとんどの建物が劣化と…

朽ちる廃校と寂れる栄光。

舗装されたアスファルトがぼこぼこになっているくらいには山奥の半廃集落。 木造の廃校の体育館らしき建物がぽつんと残っています。 その風貌や周りの地域の過疎具合を見れば最後に使われてから長らく経っていることは明白。それでも解体されることなく土手…

明治101年の原生メトロポリス。

東京のど真ん中に鎮座する巨大な森。その敷地は大正時代から続く神社であります。 お正月になると毎年訪れてお世話になっている場所です。今年は流行り病の所為か、いつもとだいぶ様子や雰囲気が異なります。毎年参拝客でごった返す参道も封鎖されて人っ子一…