寺社

迷い惑わせ夏神社。

夏真っ盛りの8月中旬のこと。どこまでも続く青い青い田んぼの中にひときわ目立つ赤い鳥居がてん、てん、てん、と立っています。 正面に立ってみると参道が続く二つの鳥居と、すぐ近くに手水が据えられているものが一つ。まずは手を清めることとします。 残り…

その神木、巨躯とて寡黙である。

とある集落の奥の坂を上った先の神社。静謐という言葉がぴったりの鳥居を構える社殿が見えてきます。 長い長い石階段。昨夜は雨が降ったせいか辺りが高い湿度に覆われ、足元も湿っています。 こういう森や山の中の神社を参拝するには雨後が最もいいと思って…

無人にて放れば廃る清水哉。

ここは山奥のお寺。国道に案内標識はあれど離島ゆえのアクセスの悪さからか観光客などあまり見当たりません。静謐なる苔むした階段を上っていきます。 大迫力の杉の参道。長野の戸隠神社にどこか似ています。見上げれば齢100が精々の人間がいかにちっぽけか…

注ぎ枝垂れる筆しらべ。

二輪車で田舎の道を走っていると思わぬ風景に車体を止めることがたまたまあります。この風景もそういった出来事の一つ。 味気なく常に深緑を包含する植林を背景に見事に咲き誇る枝垂桜。遠くから見るとポッと雨水を垂らしたように華やいでいるのが見えてつい…

明治101年の原生メトロポリス。

東京のど真ん中に鎮座する巨大な森。その敷地は大正時代から続く神社であります。 お正月になると毎年訪れてお世話になっている場所です。今年は流行り病の所為か、いつもとだいぶ様子や雰囲気が異なります。毎年参拝客でごった返す参道も封鎖されて人っ子一…

信仰は儚き人間の為に。

残暑厳しい九月初旬。ある廃墟に行った帰り、いつものようにきょろきょろしながら山道を走っていた時のことでした。遠くに雰囲気のある鳥居が見えました。 こんな赤抜けた神社は見逃しはしません。その名も白川豚冠神社。 参道が林に吸い込まれていて何やら…